Echo

Echo

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君が思っているよりも君はずっと魅力的な人だよ
瞳を伏せて首を横に振って否定する君のしぐさが
いつか誰かの心奪う それは遠い日のことじゃない
離れているのに些細なことで君を思い出すんだよ

雨がやむまで
ここに隠れて
君のそばにいて眠りたい

ずっと会いたかったけど会えなくて眠るように空気吸うように
思い出してた思い出してた 忘れられない忘れたくない

四季が巡るよ
光が射すよ
電車が走り遠い場所へ
君に会いたい
忘れられない
雨がやんでも君に会えない

曲がりくねった坂道を
自転車を押しながら歩いていく
疲れて休む
木陰で休む
僕の耳に遠く響くエコー

大事なことは何一つ
君に手渡せないままで
愉しいことも
嬉しいことも
ほろ苦いコーヒーに溶かすエコー

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欧米の言語では、一度つかった単語を繰り返さないようにする(ことがある)。歌の歌詞なんかでも、何回も同じ言葉を使うと「語彙が貧弱」と思われたりする(ことがある)。この曲は逆に、同じ言葉を何回も、何回も使った作品。どうでもいいことだけれど、どうでもよくない。

年をとって高い声が出にくい、と実感する。なのでオクターヴ下げて歌う。歌いだしの低さはこれまでにない。声が気持ち悪いのはもう、許して下さい。

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Visible Silence

Visible Silence

(Other Side Mix)

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まなざしが軽くこころを縛るから
追いつめられてしまうのね
季節が流れゆく途中で光に攫われていた
思い出すこともないのにね

世界が壊れゆく 夢中であなたを追いかけてた
抱き合うことさえ出来ないのにね

心奪うような旋律で窓の外にゆれる
微笑が痛みに変わる時を見てる
君は泣いていた

切なさは冷たい月曜日の雨に
かき消されてしまうのね
恋人は可視速度の風に吹かれて
はなればなれになっていくよ

visible silence
we are sharing sadness
いつだって気づいてた

visible silence
we are sharing sadness
never understand what love means for two broken up

心奪うような旋律が僕のことをみてる
ためらいを心にかかる虹に変える
心奪うような旋律で窓の外にゆれる
微笑が痛みに変わる時を見てる
君は泣いていた

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これも同じく『ネコの愉しみ』に入っていた(A面4曲目)。ストリングスとかが入っていてとても豪華な曲だったのだけれど、今回はシンプルに録ってみた。Prudencio SaezとHurricaneのギターを使っています。

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カプチーノをふたつ

カプチーノをふたつ

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これは僕が作ったふたつめのデモテープ『ネコの愉しみ』の冒頭に入っていた曲(1999年)。ギター1本で弾けて、愉しい曲がほしいと思って作った。理由は分からないのだけれど、スチール弦のギターで弾いたほうがきれいに聞こえる。今回はPrudencio Saezのガットで録音したけれど。

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quixotic sonatine

quixotic sonatine

こんなのが出てきた。

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pianoster

pianoster

僕のコンポジションにしては珍しく評価がよくて、自分でもちょっと驚いた曲。

同時に公開したsbの不人気さといったらない。それでも作り続けるけれど。

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bratislava

ブラチスラヴァ

光りがサラサラ降る
11月ももうすぐ終わる
時の透明な雪が窓の外に積もった

言い訳はもういい
僕たちは歩き出すんだ
迷いを忘れたふりをして無理やり足を踏み出す

僕が訪れた街は白すぎるくらい白い冬の城
言葉をなくしたあの人の唇のようにつめたい

この歌はどこへも行かない
何一つ変わりはしない
どうしていいかわからずに
とりあえず 笑った 笑った
風が強い午後で
木の葉が青く散った
きらきらと輝くものは僕の迷いだけだった

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これは11月の歌。10月中に録音して11月に載せようと思ったら忘れていました。ブラチスラヴァはスロヴァキアの首都。当初「迷いの歌」という名前だった。2001年の11月、やっぱり僕は迷っていたらしい。

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December

12月

エヴァが未来はないと語った
僕は片手に花瓶を持ったまま
理不尽に暖かい12月の空にカーテンを開いた

人は心のはるかどこかに
過ぎ去りし恋の記憶を閉じ込めて
何も傷つかなかったように
忘れた振りをするくらい愚かだ

マフラーを取って
僕は風の中で
自転車に君を乗せて

背中越しに
君の今日の話を
聞いて笑って走る

僕の未来を信じるのなら
僕と一緒に歩いていたいなら
何も迷わず君の手を僕に差し伸べてくれたらいい

エヴァが未来はないと語った
ひどく難解な言葉でそう言った
部屋のテーブルの花が枯れるころ
その預言を忘れるだろう

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BPM 144、冒頭から最後までガットギターで結構速いアルペジオを弾いているのに全然聞こえない。誕生日なので12月の歌を挙げてみました。

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セーラム

セーラム

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細いセーラムのメンソールに
口紅をつけて吸う君に
止めたらという僕が子供に
見えるのもしかたない

ピアノの上に置いたライターを
君が見てないうちに手にとって
ポケットに隠した僕は
あまりにも幼すぎる

夏のように青い背景に
僕たちが戸惑うような日々は
会えなくなることを前提に
ゆるやかに流れた

愛されているのに愛されてない素振り
ゆりの花のにおいが強すぎる
あの日以来ピアノは弾いてない
悩む君とつつしむ僕に銀色の雨がふりそそぐ
火をつけて一度だけ深く吸い込んで

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sky high

sky high

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街は思ったより海に近いところにある
忘れられないことを忘れさせるために
僕が一人で歩き始めた日から
ずっとこの場所を知っていたようさ

荷物は少ないがとりあえずコーヒーでも飲もう
余裕があれば誰かに手紙を書くのも良い

過去も遠いが未来も遠い
見えないものばかりが大切なものさ
たとえれば このスカイ・ハイ
願うばかりで祈るばかりで
優柔不断はなおりそうもないな
問わざれば このスカイ・ハイ

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思い立って、古い音源を上げてみる。1997年に作り、2001年に録音したものを、2009年に聞いてみる。僕は1997年に大阪で一人暮らしを始めた。卒業まで随分面白い目に遭ったが、中でも住んでいた場所が面白かったし、そこにいた住人達が面白かった。さて、その場所にたどり着いて一番最初に作った曲がこれ。僕には珍しい8分の12、最初と最後のメロディは「後戯」という曲の冒頭にも現れる。2001年の『Funk Pops @ Roll』というCDに入っている曲で、こちらが9曲目、後戯が10曲目なので繋がっているように聴こえる、はずだ。

思えば遠くへ来たもの。以下無用のことですが、最近の録音には次のようなものがあります。CTRLを押しながらリンクを押すと便利かもしれません。

まにまに(長め)

retroactive

kinks and knots

blue in blue

sillicon ballet

足元に流れる深い河

すてきな朝ごはん

春には春の花を

sad lily

ESCAPE(demo)

まにまに (demo)

riplp

少女ガール

Undercurrent

marie

未来

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まにまに(ちょっと長め)

まにまに
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君の背中に空を見上げてた
決着はすでに着いている
失うよりずっと前に君は
僕の心を連れて旅に出た

知らない街の懐かしい場所も
懐かしい街の知らない場所も
素敵なものに出会えばいつも
「君に見せたい」と言ってくれた

パリで会いベルリンで別れた
春の雪をキャンベラで眺めた
風の速さに目を細めては
移ろう時に耳を澄ます

それは果てしない波のまにまに
あなたの声を聴くように
とめどない憧れだけで
どこまでゆけるかな?
終わらない雨に打たれて
あなたが愛を知るように
重ねる別れのあとで
途方に暮れるんだ

君の手紙を待ちわびて僕は
行き先も決めず旅に出た
冷たい風にコートの襟を立てて
次の列車に飛び乗った

人気のない避暑地の駅で降り
葉を落とした白樺の木立を
はじめて訪れる場所ではない
錯覚を覚えて歩いた

僕ならば変わり映えもせずに
日々のことを音楽で紡いで
いつかどこかで 君に会えたら
聴かせたい歌ばかり積もる

枯葉のざわめきの中で 
流されてしまうのに
まばたきの後に
君を見つけ出すんだ

声はいつも心に留まっている

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過日デモを掲載した「まにまに」という曲、僕にしては珍しく二番まで作って、違うギターに持ち替えて歌ってみる。どうでもいいことだけれど、日本語の歌でキャンベラが出てくることってあまりないよね。キャンベラはCanberraと綴って、両唇破裂音(pやbという子音)が来る時通常mになる「ン」の音が、nであるという稀有な例である。英語が出来る人ほど綴りを間違えやすい厄介な単語。まあ、地名だから。雪が降るのかどうか、知らない。多分滅多に降らないはず。

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