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R. I. P. Nigel Glendinning

カダルソやゴヤの研究だけでなく、18世紀文学全般にわたって幅広い仕事をしたナイジェル・グレンディニング(Nigel Glendinning, 1929-2013)が亡くなる。大物の物故に歯止めがかからないスペイン18世紀研究だ。カダルソ研究者にしてみれば、彼のVida y obra de Cadalsoなしでは、彼の作品ばかりか半生についても分からないことばかりだったわけで、シマンカスのアルチーボをひっくり返しながらカダルソ像に肉薄してくれたグレンディニングのおかげで、今日僕たちはカダルソのことを多少なりとも知っている。それが1962年の作で、出てすぐフリアン・マリーアスが自著に援用している。極初期にはOliverの名前で発表した論文もあった。ABCにヘスサ・ベガが追悼文を寄せている。後年はゴヤ研究、絵画研究の領域で業績が多い。僕は生前お目にかかったことはないけれど、カダルソ研究者である僕にとって常に頭を離れない名前であった。膨大な資料にあたる実証性と、立論の緻密さに比して、作品内容の解釈でモラリスト的、ストイックな解釈が批判を受けもした。それでも、グレンディニングがいなければ、僕たちは何を知ることが、議論することが出来たか。

心からの感謝を込めて。ご冥福を祈ります。

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