« ガンダム・カフェ | トップページ | ひとに薦められた本を読むということ »

三木卓『野鹿のわたる吊橋』

本名が僕と似ている、とある方に教えていただいたので三木卓さんを読んでみる。そういう読み方もいいよね。

翻訳や童話でも有名な方だけれど、詩人、作家でもある。とはいえ、恥ずかしながら僕は読んだの初めてでした。

三木卓『野鹿のわたる吊橋』集英社文庫。

たぶん世の大半の小説にはある程度カタルシスが望まれていて、何もおこらない、変わらない、という作品は案外少ないし望まれてもいない(消費の対象として)。この作品は、結末に向かって緊迫感や不安はいや増しなのに、物語としての状況、そして事態は変化しない。大団円もない代わりに、とてつもない悲劇となることもない。だから、読み手はスカッとしないかもしれないけれど、こういう作品は貴重だと僕は思うのです。

すべてのひとの人生がハッピーとアンハッピーなわけではないし、その中間をズリズリとゆっくり進みながら毎日を生き延びているわけだから、ね。

ほかの作品も、もう少し続けて読んでみたいと思います。

|

« ガンダム・カフェ | トップページ | ひとに薦められた本を読むということ »