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縁は異なもの

世の中にいろいろ面白い本があるので、そういうのを読んでいるうちに自分の研究が遅れてしまう。そういうことをやんわりと周囲の人に、しかし的確に注意されてしまうと、自分はどうにもだらしのない人間だと想うのだけれど、えいやっと一念発起して直るようなものでもないらしいので、もう少し寝かせておく。

長嶋康郎『古道具ニコニコ堂です 』河出書房新社、2004.

作家長嶋有さんのお父様、ヤスローさんのゆるゆる古道具商売日記。モノを愛する気持ちが昂ずると大抵はフェティシズムの罠に陥る。それをさておいて、古道具屋というのは酷な商売でもあって、なるほど意味の分からないものを仕入れ、売るという運動に「意味の分からない人」がやってくるというオマケつきなのだ。

このささやかな小文集に、ゆっくりと心を込めて生きる秘訣が隠れているような気がする僕は、案外センチメンタルなフェティシストなのかもしれない。

Fontan

オビエドではフォンタンと呼ばれる市場に古物市が立つ。週末に人が溢れかえっていて、花屋が軒を連ねている先に、はて何を商っているのかしら、と言う店がたくさん。下着や、靴、古本、カメラなどがあって、金ぴかのライカを見つけたとき僕はちょっとドキッとして触手が動いたけれど、これを僕が持っていてもなあ、と思ったので買わなかったのだ。

きっとそれはライカ風の何かであって、置いて眺めて愉しむ類のものなのだけれど、僕のように心に余裕のない人間には無用の長物であるばかりか、その本当の良さを引き出せないのではないかなあ、とぼんやり思っていた。

ある人に薦められて、読みたい読みたいと思っていたブルガーコフ。卯月半ばを過ぎて、ようやく手に取った。ああ、多少のゆとりが僕の心に帰ってきたらしい。

 

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